俄歩
高嶺を歩けなくなったいまでも 「自然と向き合える体力 自然を味わえる感性 自然に応えられる知力を大切にしたい」  という心根は持ち続けていたいものです
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俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
高嶺は2013年9月の槍ヶ岳が
最後となりました。
いまは 季節の移ろいを想い出
の地に求めて彷徨しています。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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富良野岳
’09.6.29(月) 移動日
 十勝岳温泉へ向けての出発時、親しくなった高原山荘の支配人から 「今度は奥さまもご一緒に
秋の紅葉を楽しみにお出かけください・・・」と 高原山荘のオリジナルバッジを妻へのおみやげにいた
だいた。
 柱状節理、銀河・流星の瀧で知られる層雲峡温泉を経て 旭川で留守家族へ北の味覚を発送。
ここ旭川は内陸であるが、交通の要衝で 昔からオホーツク海や日本海からの海産物が豊富に集積
される。
 昨冬、ブルーリバーが美しい雪の森を散策した美瑛、白金温泉を経由して十勝岳温泉へ。

                                       (写真はクリックして拡大してください)
P1020569.jpg 2008_1218旭山&美瑛0058
緑のオプタテシケ山(左)  昨冬の真っ白なオプタテシケ

 途中の望岳台から噴煙の上がる荒涼とした十勝岳や濃緑の美瑛富士、美瑛岳を遠望する。
この頃からカメラにUFOが写り始めた。どうやらレンズの汚れではなく中に水滴でも入ったかも・・・。

P1020572_20110703160721.jpg P1020571_20110703160809.jpg
噴煙上がる十勝岳(遠望) 同 美瑛富士(左)と美瑛岳

標高1280mの十勝岳温泉
P1020582_20110703161048.jpg P1020592.jpg P1020593_20110703161200.jpg P1020594.jpg
凌雲閣            内湯             露天風呂から       同 富良野岳(中央奥)       
                                  上ホロカメットク山


 安政火口を泉源とするこの温泉の湯は、酸性 含鉄の硫酸塩泉で源泉53度 掛け流し。
いかにも鉄分の多いエゾシカ色の茶色の湯である。
露天風呂からの眺望は最高。 左から三段山、上ホロカメットク山、上富良野岳、三峰山、富良野岳
と かぶりつきから円形劇場の天井桟敷を見上げるようだ。


「山行クロニクル No.39」  富良野岳  (1912m)      単独
’09.6.30(火) 十勝岳温泉登山口~三段山分岐~安政火口~上ホロ分岐~富良野岳分岐
            ~富良野岳~温泉(泊)

 曇天。早朝から10m前後の強風が吹き荒れ、午後はさらに雨になるとの予報。
宿の女将さんによれば「ここでこの風だと稜線は20mを越えてますよ・・・」とのこと。
当初計画の富良野岳から三峰山の稜線を辿り、上富良野岳を越え 上ホロカメットクの避難小屋に泊り
十勝岳まで縦走する予定を急遽変更、無理なく富良野岳だけのピストンに切り替える。

 登山口、6時、入山届に記入。さすがにこの天候ではまだ登る人もなく、先行者の記入なし。
一番手となるとちょっと羆が怖いが この一帯での活動はあまり見られないというので、熊鈴はネットを
被せ、気になる場所は笛を吹いて通過することとする。

 三段山への分岐を経て安政火口へ。
すさまじい爆裂跡、錆びてまっ茶色の監視カメラ塔がポツンとひとつ。 強風と雲に押されて
噴煙と臭気が低く地を這う。

P1020600.jpg P1020603.jpg P1020653.jpg
安政火口          ウコンウツギ        ヒメイソツツジ(?)

 三峰山の中腹をトラバースする登山道に入り、往く手の富良野岳を眺めながら徐々に高度を上げる。
小さな沢の雪渓をいくつも過ぎり 上ホロカメットク山への道を分け、ナキウサギの生息地を過ぎる頃から
花々が目につくようになった。

P1020606.jpg P1020604.jpg
三峰山の中腹を巻く   往く手の富良野岳
          登山道
P1020608.jpg P1020610.jpg P1020612.jpg
サンカヨウ         ショウジョウバカマ     エンレイソウ

 羆の好みそうな尾根渡りの付近 見通しの悪いところでは2度ばかり高音の笛を吹き鳴らす。
3時間ほどで稜線の富良野分岐へ飛び出す。いきなり猛烈な寒風にたたかれる。
風速20mに近い、まっすぐに立っていられない。 一端、尾根陰まで退き、レインギアを付け、ついでに
30分ほどコーヒータイムをとる。

 その間に 植物監視人の腕章をつけた同年輩二人連れが登ってきて、先行してゆく。
休憩後、分岐で 歩くのを取りやめた北方の十勝岳とこれから向かう南の富良野岳への登山道を眺め、
さながら花畑を歩くような富良野岳への稜線を辿る。
風が強く 一瞬たりとも止まぬため、花の名山に数えられるこの岳の美しい花々をその名に相応しく
撮ることは私の腕ではかなり難しい。

P1020614.jpg P1020619.jpg
十勝岳への稜線      富良野岳に向かう稜線

P1020621.jpg P1020623.jpg P1020639.jpg
エゾコザクラ        エゾノツガザクラ

P1020643.jpg P1020645.jpg P1020640.jpg
イワウメ           チングルマ         ハクサンイチゲの群落

 頂上直下、先行した二人から「午後は間違いなく雨、風も強まりガスが捲くだろうから 早めに登頂
した方がいいでしょう・・・」と アドバイスがかかる。
1912mの富良野岳頂上着、10時20分。 強風吹き荒れる40㎡ほどの狭い山頂に三角点と標識。

P1020625.jpg P1020629.jpg P1020633.jpg P1020638.jpg
富良野岳山頂       十勝岳への稜線     既にガスに捲かれ     湿原植物の宝庫
                                  はじめた十勝岳          原始ヶ原

 下山はガスと雨との競争、強風の稜線を離れホッとして 往路を再び降る。
登ってくる何組かの登山者とすれ違うたび、稜線の強風の注意を呼び掛けた。
ガスの中、クリッとしたまさにドングリまなこのエゾシマリスに遭遇する。本当に小さい。本州の山で
見かけるオコジョの3分の1、ヤマネぐらいだろうか。

 本降りにならない午後1時前に登山口まで降りる。下山届に記入し部屋に戻った。
十勝岳への縦走は適わなかったが、いかにも花の名山に相応しく家族連れ登山に適した富良野岳
だった。
しかし、20m近い強風の中 揺れる花々を撮るのは至難で、撮り損ねた可憐な花も多かったのは残念。

 翌朝、お別れに来てくれたキタキツネに送られて温泉を立った。
P1020656.jpg P1020658.jpg


追記
 その後三晩、札幌に滞在。
昨冬 「雪の美瑛の森」を共に歩いたA氏、今回 「アポイ岳」を一緒に登頂したT氏夫妻、
友人それぞれのお宅に招かれ、奥さまの手料理の歓待を受け 楽しい夜を過ごさせていただいた。
深謝。

 近郊の藻岩山、石旗山の他 「百合ヶ原」「北海道開拓の村」「滝野すずらん丘陵」などを訪れ、
ポプラの綿毛が風に舞い、アカシアの白い花がこぼれ、ヒマラヤの蒼いケシの咲く札幌の街を後に、
7.4(土)、苫小牧から再び「さんふらわあ・ふらの」の客となり、北の大地2週間の山旅を終えた。
まさしく恵まれた日々だった。

P1020704.jpg
T氏宅のエーデルワイス (スイスから種を持ち帰り開花させた)

P1020713.jpg P1020715.jpg
「滝野すずらん丘陵」のメコノプシス (いわゆるヒマラヤの蒼いケシの花)

P1020690.jpg P1020670.jpg P1020709.jpg
鉄道馬車 と ハマナス2種
                                        (写真はクリックして拡大してください)
























 
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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ


この記事に対するコメント
無事でなによりです
今回も良い旅になったようですね
美味しい北の味覚ありがとうございました
カニはほとんど私が食べ、メイはメロンをたくさん食べました
とても美味しかったです

大雪山系で遭難事故がありたくさんの方が亡くなりました
山では何があるか分からないと改めて知りました
無事に帰ってきたことが何より嬉しいです

【2009/07/17 13:32】 URL | ともぞう #2E1LQM0k [ 編集]

ご心配いただきありがとう
 大勢の山好きな方々が帰らぬ人となり大変残念です。
彼らの泊った白雲避難小屋は私も泊った小屋ですが、寒くて寒くて寝られなかったのは事実です。
 また 20メートル近い風の富良野岳では、十勝岳・美瑛岳方面の縦走を取りやめたり 単独行の私としては慎重な行動に努めています。
これからも気をつけますのでご休心ください。
【2009/07/17 17:37】 URL | 俄歩人 #- [ 編集]


1週間後の7日、凌雲閣のすぐ下の「上ホロ荘」に泊まり、富良野岳に登る予定を雨で諦めました。

富良野岳から十勝への稜線や、山容、美しく咲く花々の瑞々しい輝き。
残念だったけれど、こちらで疑似体験ができてと~~っても嬉しいです。
ありがとうございます。

山にお花に動物に・・・そして温泉やご友人との暖かい交流など、俄歩人さん、ステキな北海道旅行、良かったですね。
【2009/07/24 09:50】 URL | popo #- [ 編集]

ありがとうございます 充足した北の旅でした
 北の果て、一週間の違いでほぼ同じ所を歩いていたなんて・・・。(まだ不思議な気がしています。)
PoPoさんご夫妻も北海道が本当にお好きなんですね。
ホーストレッキング、相棒さんも含めて子供のような笑顔に思わず拍手!
メッセージをありがとうございました。

 帰京後、同じ山域で大勢の山好きな方々が帰らぬ人となったことを知りました。
大変残念です。それにしても ツアー登山における仲間意識の希薄さは怖いものがありますね。
 今回の山行で最も印象的だった「あの遥かなるトムラウシ山」は、私も足の動くうちに訪うつもりです。
【2009/07/24 14:19】 URL | 俄歩人 #- [ 編集]


 いつもながらいい山をいい雰囲気で・・・・・素敵な歩きをされていますね。
まだ会ったことのないお花を見せて戴き、遠き北海道を想っています。

 学生時代に訪ねた知床連山の山・斜里岳のみが道内で歩いた山です。
アポイ・大雪なども含め行ってみたい山は多々あるのですが・・・・・

 今年は富士山でも悲しい事故が続いています。私も一人歩きが多いので心して
歩かねば・・・と改めて感じています。  お疲れさまでした!
【2009/07/28 03:43】 URL | キレンゲショウマ #- [ 編集]

富士山も悪天候と事故が続いていますね
 自然観察会はいつも楽しそう・・・。あのヒルガオの根にはびっくりしましたが、丈夫な根を必要とする スイカはユウガオの二葉にさし芽すると聞き、さもありなんと思いました。
私も「酒」と「知的好奇心」は日々欠かさぬよう心掛けています。

 メッセージ、ありがとうございました。今夏の北の大地は本当に充足した日々でした。
低山ながらあのアポイ岳はキレンゲショウマさんにとってはきっと興味の尽きない山だろうと思いました。5月末か6月初めがお薦めでしょう。
【2009/07/28 09:02】 URL | 俄歩人 #- [ 編集]


俄歩人さん、こんにちは。

羨ましくて、指をくわえてブログを読んでいました。
北海道の山からの眺めは、やはり本州とは違うのでしょうか?
見たこともないような景色が広がってそうなイメージです。
何気に気になりました。

エーデルワイス、写真で見るのも初めてです。
可愛いお花なんですね。ちょっと毛がモコモコしたような。
それに、このケシの花びらの蒼さがとてもキレイです!!
【2009/07/29 11:22】 URL | RR #BS/QXebM [ 編集]

RRさん こんにちは
 そうですね。「富士に登って山の高さを知れ、大雪に登って山の大きさを知れ」という言葉がありますように、大雪連峰の雄大さは格別です。
北アルプスほどの鋭鋒・峻嶮さはありませんが、あの五色ヶ原や雲の平の何倍もある高原台地が広がっています。

 白雲岳から黒岳、北鎮岳、旭岳そして遥かなるトムラウシ山の眺望は、足元の花畑と相まって 至福の時を約束してくれます。
黒部源流、残雪の鷲羽岳頂上からぐるっと360度の嶺々を眺めている・・・、という感じでしょうか。
メッセージ、ありがとうございました。
【2009/07/29 14:56】 URL | 俄歩人 #- [ 編集]


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