俄歩
「山に登ること」 は、与えられた条件の中で新しい経験を積むことに 他ならない。 だから、  自然と向き合える体力  自然を味わえる感性  自然に応えられる知力  を大切にしたい。
プロフィール

Author:俄歩人 (がふと)
 学生時代に歩いた山、歩きそびれた山をひとり
静かにたのしんでいます。



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室堂〜五色が原〜薬師岳〜折立
「山行クロニクルNo.12」
 立山・室堂〜薬師岳〜折立・有峰 縦走     単独
‘07年 7月17日(火)〜7月22日(日) 5泊6日

20070826171218.jpg 20070826171801.jpg 20071029151408.jpg
五色が原         薬師岳
(写真はクリックして拡大してください)

7・17(火)浦和〜関越・上信越・北陸各自動車道(立山IC)〜立山駅
      駐車場〜美女平〜室堂〜みくりが池温泉(泊)
7.18(水)みくりが池温泉〜一の越〜龍王岳〜鬼岳〜獅子岳〜ザラ峠〜
      五色が原山荘(泊)
7.19(木)五色が原〜鳶山〜越中沢岳〜スゴの頭〜スゴ乗越小屋(泊)
7.20(金)スゴ小屋〜間山〜北薬師岳〜薬師岳〜太郎兵衛平〜太郎平小屋
      (泊)
7.21(土)太郎平小屋〜三角点〜折立〜有峰口〜立山駅〜小谷温泉(泊)
7.22(日)小谷温泉〜鬼無里街道〜上信越自動車道(須坂・長野東IC)
      〜関越道所沢〜浦和

7.17(火)第一日目
      浦和を早朝4時30分出発。関越、上信越、北陸の各自動車道を
      経由して富山地方鉄道立山駅駐車場に9時30分着。約420キ
      ロ、5時間かかった。美女平へのケーブルカーの時間を確認、乗
      車までの間に簡単な昼食を摂る。美女平でバスに乗り換える頃に
      は霧が立ち込め雨模様になり、視界が無くなる。ブナとスギの混
      交林は乳白色に包まれ幹周り940cmというスギの巨木は見ら
      れたものの称名滝は見えず。弥陀ヶ原の高原を抜け着いた雨の
      室堂ターミナルはエースとかトラピックスとかのワッペンを付け
      たツアー客でごった返していた。ハングルや台湾の言語が飛び交
      う。レインギアを身に着け早々にターミナルを飛び出し、みくり
      が池に向かう。

       まだ現役時代、大阪支社転勤で京都住いをしていた30代の半
      ば、京都市芸大の英文学の助教授一家と懇意になり家族ぐるみの
      お付き合いをしていたが、そのN氏一家と我が家族、および共通
      の友人G氏一家(いずれも子供は2人)、併せて三家族12人で
      この室堂・雷鳥荘に泊まり、立山(雄山)に登ったことがあり、
      また東京に帰任してから家内と友人夫婦と4人で扇沢からアルペ
      ンルートを利用してこの室堂に来たこともあった。室堂平は都合
      三度目であるが、今回はひとり。
20070920093856.jpg みくりが池

      みくりが池温泉小屋に宿泊手続きを済ませたのが午後1時過ぎ。
      早速、乳白色の硫黄泉にゆっくり浸かり、過去の追憶や明日から
      の縦走に想いを馳せる。
       親友N氏、私より9歳も年長であったが、共にラグビーと山が
      好きなことなどお互いに気が合い、彼の長男と我が家の長男・次
      男を毎日曜日京都ラグビースクールへ通わせたり、京都近郊や
      滋賀の山々を二家族でよく歩いた。今は亡きその彼が、奥黒部
      の盟主、薬師岳や黒部の源流域はいいですよ といっていたこと
      が想い出される。
       温泉小屋は80人〜90人の泊り客があったが、2段ベッドの
      8人部屋は私と同年代の男性相客一人。彼は、関西電力が広報を
      兼ねて夏の一時期、抽選で何人かを招待してくれるのに当たった
      そうで、黒部ダムから関電専用トロッコ遂道でけやき平まで行く
      のだと言っていた。

7.18(水)第二日目
      朝、6時30分、朝食を摂らずに予定のルートを歩き出す。晴天。
      長丁場に備えて予備のズボンやシャツ、多目の食料を詰めたザッ
      クはいつもより重い17キロ。残雪に埋もれた登山道を登り始め、
      立山(雄山)との分岐、一の越で小屋に入りきつねうどんをすす
      る。小屋番から問われて薬師岳へ向かうが、今日は五色が原まで
      というと アイゼンとピッケルは持っているか と確認が入る。
      アイゼンは持っているがピッケルまでは必要ないと思い、ストッ
      クだけである と答える。小屋番は少し困った顔で 鬼岳の残雪
      が例年になく多くまだ雪渓の整備が出来ていないので県の山岳警
      備隊から出来るだけ単独の入山は避けるよう指導してくれ と
      言われており、昨日もひとり、下山予定の折立から薬師岳へ向か
      うよう帰ってもらったところです と言う。十分注意して行動し
      ますからと計画表に記入して小屋を出る。

       雄山と相対峙する龍王岳(2872m)まで約200mの登り、
      頂上直下の肩には富山大学の気象観測所(無人)があり、小休止。
      北側には、雄山、大汝山、富士の折立の3000m級の峰々が
      間近に聳え、その奥につるぎの岩峰が屹立している。小窓、三の窓、
      八つ峰の瞼などはっきり見える。反対側の行く手には幾つかの
      ピークの遥か遠くに今日の目的地、雪原を残した五色が原が・・、
      さらにその奥には薬師岳の大きな山塊が眺められた。全く素晴ら
      しい。龍王岳を後に200mの降り、次のピーク 鬼岳(275
      0m)へ登り返す途中で単独行の若者に会う。何だ 向こうから
      縦走してくる人もいるじゃないか。鬼岳の雪渓の状況を詳しく聞
      く。やはりアイゼンは必要とのこと。幾分緊張しながら150m
      を登る。頂上を東側にトラバースするところで長さ200m程の
      黒部湖側に傾斜した最初の雪渓。アイゼンを着けストックで支点
      を確保しながら一歩一歩慎重に廻り込む。
20071029152025.jpg 20071029152226.jpg 鬼岳の雪渓


東面と南東面の2ヶ所
      の斜度のある雪渓をクリア。さらに獅子岳(2741m)へ向け
      ての下降と登り、雪はないがアップダウンがきつい。雲が幾分出
      てきたがまだ晴れているので、北アルプスの峰々、そして翡翠色
      した黒部湖を眺めながら汗をかくのは気持ちが良い。
       獅子岳頂上、11時着。太陽が隠れ、ガスが湧き始める。
      これからザラ峠へ一気に400mの大降り、ハシゴあり、ザレ場
      あり、逆から来た人には結構きつそう。日本海側(越中側・立山
      カルデラ側)が印象的な赤いザレた肌の斜面のザラ峠は写真を撮
      っている間にガスに包み込まれてしまった。400年もの昔、越
      中と信州を結ぶ最短ルートとして使われていたこの峠を、厳冬期
      に越えた戦国武将 佐々正成の伝説は浪漫を感じさせる。小休止。
20070920095135.jpg ザラ峠

      みくりが池をスタートしてここまで休憩も含めて6時間、時刻は
      既に12時30分。さらに小ピークを2つ越え、いささかへばり
      始めた頃、白い可憐な小花 ジムカデの密生地を過ぎ高原状の
      一角に取り付き木道となった。いきなり赤い小さなトサカをつけ
      た若い雷鳥のオスに出会い、写真をパチリ。雨が降り出すも山荘
      まであと僅かと思いそのまま雨に打たれて花々に囲まれた木道を
      速歩する。午後2時30分、五色が原山荘着。8時間の行程。
       若い男女4人で管理しているこの小屋の泊り客は本日、私一人。
      夕食まで時間があるので五色が原を散策、チングルマ、ハクサン
      コザクラ、ハクサンイチゲなどの他、クロユリの小群落を見つけ
      る。まだほとんどが蕾の状態で1〜2週間後が見頃だろう。広い
      テント場も無人。
20071029152811.jpg 20071029153015.jpg 20071029153202.jpg
雷鳥            チングルマ         黒百合の蕾


      少し濡れた私のために親切にもドラム缶の風呂を沸かしてくれて
      いた。自家発電用オイルが300リットル入るドラム缶だが、昔
      のものとは大違いで鉄ではなく、強化された塩化ビニールでコー
      ティングされているようで縁が熱くもなく内側の肌触りもさほど
      悪くはない。八分目ほど入っていた湯が細めの私でも出たときは
      半分に減っていた。学生時代の山歩きで入って以来、40数年ぶ
      りの五右衛門風呂だった。おまけに、夕食時には一緒にどうです
      か と焼酎までサービスされた。多謝。

7.19(木)第三日目
      朝、6時15分、さいたま市ではないが私と同じ埼玉県狭山市か
      ら来ているアルバイトの女の子に小屋前で写真を撮ってもらい、
      スゴ乗越小屋目指して勇躍出発。本日は朝から曇天。
      まずは結構雪が張り付いた鳶山(2616m)まで200mの登
      り。ハイマツ帯の頂上からは行く手遠くに薬師岳の大きな山塊や
      赤牛岳、槍ヶ岳、黒岳(水晶岳)などが望まれた。まだまだ先は
      遠い。緩い登り降りの後、シラビソ樹林の越中沢乗越を経て越中
      沢岳へ。乗越でスゴ小屋方面から来た元気な学生8人組とすれ違
      う。テント泊用の30〜40キロはあるかと思われる大きなザッ
      クを担いで皆元気一杯。みなぎる若さを感じた。
20071029153656.jpg 越中沢岳頂上

       10時、越中沢岳(2591m)頂上でインスタントラーメン
      の昼食を作る。大休止。貧しい昼食を摂りながら、僅かでも視界
      のあるうちにと周囲の峰々を見廻しその秀麗な姿を写す。
      行く手左の近くに赤牛岳、その右奥に黒岳(水晶岳)、赤黒対照的
      な山肌だ。赤牛の裏には、烏帽子岳、三つ岳、野口五郎岳など
      裏銀座ルートの山々。また残雪が光る雲の平の先には鷲羽岳、槍
      ヶ岳が・・・。南の進行方向、薬師岳の稜線やピークは雲がかか
      って見えないが遠くでもその山容の大きさがズシリと感じられる。
      右手、日本海側は雲に隠れてまったく見えない。

      11時、越中沢岳からはいきなりの大降り始まる。いやな急勾配
      のアップダウンがスゴの頭(2431m)まで続く。頭を右に巻
      いてスゴ乗越に降る。ガスが湧き、小雨が交じる。視界の無い樹
      林帯の登降を何度も繰り返し嫌になった頃、笹を下払いしてくれ
      た道に出てやっとスゴ乗越小屋に着いた。時に午後3時。今日の
      後半はかなりへばった。視界の無い急な登降を繰り返すのは疲労
      が溜まる。
       樹林に囲まれた小屋の二階のベランダからは越えてきた越中沢
      岳とスゴの頭が指呼の間に見え、越中沢岳の左肩奥に神社を載せ
      た雄山の頂上が覗いている。
20071029153855.jpg スゴ乗越小屋

      色気のない小屋で小屋番は男手ばかり3人。この小屋は、薬師へ
      の縦走のサポートの為にだけ設置されたようで小屋の周囲も開け
      ておらず、またエスケープルートも無い為どちらに行っても下山
      に2日は要する。そのため女性アルバイトに敬遠されているよう
      だ。この夜の泊り客も私を含めて単独行の男性ばかり3人、若い
      30代と思われる男性は私と逆行する行程で薬師を越えてきて
      五色が原へ向かう途中、もう一人の50代後半と見える男性は
      薬師を越えてきてまた薬師岳方面へ戻るとか。
      明日一緒に歩くのは苦手なタイプだが、彼は朝食も摂らず早立ち
      の予定と聞きいささかホッとする。
      ビールを飲んでも疲労が回復せず、食欲が全くない。夕食の白米
      と天麩羅はまったく手が出せず、副菜のおでんのみいただく。
      とにかく寝ることに決め夜7時には就寝。

7.20(金)第四日目
      身体の疲労は回復したが食欲は相変わらず無く、朝食も野菜を
      少し押し込んで後は自分でコーヒーを沸かし、携帯した行動食の
      ゼリーを飲み込む。6時15分、間山、北薬師、薬師岳を越え、
      太郎兵衛平までの長丁場に挑む。薬師岳までは標高差600mの
      登り。曇天ながら午前中はなんとか雨の落ちないことを祈る。
      間山(2585m)へはアイゼンを使うほどではないが、ステッ
      プを切りながら雪渓を登ったり、捩ったり。まだ間山の頂上は僅
      に明るさが感じられるが向かう北薬師岳は既に雲の中だ。
      間山の頂上の池塘の周囲は花盛りで美しい。風が出てガスが湧き
      はじめたので早めにレインギアを身に着ける。

       北薬師岳手前のピークで風雨強まり視界も30メートルくらい
      におちた。岩尾根を目印のペンキを頼りに一歩一歩前進、北薬師
      岳(2900m)頂上に10時30分着。5メートルから8メー
      トルの風に雨とガスが渦巻いている。頂上の表示板に ここで
      風と雨の場合、薬師岳への稜線通過は困難と記してある。ナヌっ
      と思ったが、慎重に行動するよう自分に言い聞かせ足を踏み出す。
      岩場の稜線は幅2〜3メートル、常に右側(日本海側)からの風、
      但し、日本海側は切り立った崖ではなく40度から50度程度の
      傾斜。左側(黒部側)はスパッと切れ堕ちた金作谷カール、ガス
      の切れ目に時々ボヤーと見える白いもの、おそらくカール底の雪
      は100メートル以上も下か。左側に飛ばされないよう右側に
      身体を傾けて風に抵抗しながらゆっくり岩場を進む。時々、フッ
      と風が止まったり、その方向が変わる。これが怖い。右肩を下げ
      て風に逆らっているため急に風が止まるとザックの重みで右側に
      引き込まれそうになり、ヒヤッとする。

      北薬師から薬師岳まで何回か稜線の右側(日本海側)に回り込む
      形でルートが巻いているが、このような地形の岩の間にイワウメ
      の小群落が風と雨をまともに浴びながら健気に咲いている。これ
      は実に美しく見事だった。写真に撮りたいが、私の技量ではこれ
      ほどの美しさは写し撮れないだろうと諦めた。標準時間で40分
      の薬師岳まで1時間をかけ通過。
20070920103140.jpg 薬師岳頂上

       薬師岳(2926m)頂上の薬師如来像に参拝、視界ほとんど
      ゼロの頂上で小社の裏手に風雨を避け、大休止。北薬師岳、薬師
      岳では、本来絶景が期待できる筈であった。友人N氏の言によれ
      ば つるぎ、立山三山、後立山連峰、裏銀座の山々、槍・穂高、
      黒部五郎、鷲羽岳など北アルプスの主稜線のほとんどの峰々が眺
      められ、北アルプス最西部の長大でドッシリした威厳のある山稜
      を歩いた充実感が味わえる とのことだったが・・・。
      至極残念。雹交じりの雨が激しくなる12時、名残惜しい山頂を
      後に降り始める。途中、昭和38年、愛知大学山岳部パーティー
      13名が遭難した東南稜を過ぎ、薬師岳山荘でカレーうどんを食
      べ、薬師平・薬師峠を越え太郎兵衛平の太郎小屋に午後3時着。
      年代ものの靴の中は雨水でグチャグチャ、そろそろ新しいものに
      買い換えなくては冬には耐えられない。

       太郎平小屋は金曜日とあって、明日、薬師岳を往復する人、上
      ノ岳・黒部五郎岳のダイヤモンドコースを巡る人、薬師沢から
      雲の平や秘境高天原へ入る人など50人ほどが居た。
      乾燥室に濡れた衣服や装備を吊るし、ホッと一息つく。後は、明
      日、折立へ降るだけとなりほぼ達成した縦走の満足感に浸り、生
      ビールでひとり乾杯。
      相変わらず食欲無く、自炊室でカレースープを作り夕食はそれで
      済ました。ちょっと暗い、いや、かなり暗い感じ。今後はどうし
      ても喉を通らないお米の代わりにサンドイッチや乾燥スープ類を
      持参することを考えた方が良さそうだ。

7.21(土)第五日目
      富山地方鉄道有峰口駅までの折立発10時30分のバスにあわせ、
      今日も降り続く雨の中、6時30分、小屋を出る。標準行程3時
      間の降りだが、週末の土曜日なので入山者が多いと思われ、降り
      は待たされるのを覚悟して1時間余計に時間をとった。
      視界もあまり良くなく薬師岳も見えない、奥黒部も行く手の有峰
      湖さえも見えない。そのため道々の花々に目がいく。一日花の
      ニッコウキスゲが咲き始めている。三年に一度花が咲くという
      コバイケイソウの今年は当たり年か? 随分と目立つ。

       三角点を過ぎ、黒部流域の名木 クロベ(別名ネズコ)が名前
      の通り黒々とした幹を雨に煙らせる急な降りに入って大勢の入山
      者とすれ違う。10人以上の中高年パーティが何組も登ってくる。
      どうやら皆 ガイド付き、前後を挟まれてフウフウいって頑張っ
      ている。その都度、通過待ちを余儀なくされる。それでも予定通
      り9時30分、折立登山口に降り立った。
      のんびりバスの発車時間待ち。その間も陸続と入山してくる。
      天候不良でも週末を利用する登山者の多いこと。

       折立からのバスは昔、やはりN氏家族と一緒にキャンプ生活を
      楽しんだ懐かしい有峰湖畔を巡りながら降っていく。有峰口駅に
      着くと同時に立山駅方面行きの電車が入ってきて飛び乗る。接続
      までの時間があれば、近くの酒屋が作っているという「みょうが
      寿司」を家内へのみやげにしたいと思っていたが、買いに行く時
      間が取れなかった。立山駅前駐車場に戻り、5日間の縦走中、停
      滞もあろうかと一日多く日程を組んでいたので、明日の予約をし
      ていた小谷温泉・山田旅館へ宿泊日の変更が可能かどうか確認。
      了解を取り付け安心し、駅前のこじゃれたレストランで昼食を摂
      る。いつもながらの生ビール、ラーメン、そしてコーヒー。
      12時30分、立山駅前駐車場を後に北陸道立山ICから親知ら
      ずを越え、糸魚川ICで国道148号線を白馬方面へ南下、小谷
      温泉・大湯元 山田旅館に2時着。

       小谷(おたり)の湯はナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)で、
      しかも鉄分を若干含み薄赤く濁っている。飲用すると少ししょっ
      ぱい。明治26年、ドイツで開催された温泉博覧会に日本を代表
      する温泉「別府・登別・草津・小谷」として4湯が選ばれ、出品
      されたという 由緒正しき湯である。その当時の記念の額が、
      江戸期に建築され、現在 国の登録有形文化財に指定された本館
      の外壁に掛かっている。源泉の温度は48度、湯口からは汲み上
      げられた湯が滝のように流れ出て贅沢な掛け流し状態。本当に
      気持ちが良い。その日は三度も入湯、山行の疲れを癒し、汗を流
      した。
20071029154157.jpg 小谷温泉 山田旅館

       部屋には、この小谷温泉 山田旅館の19代目当主、山田 寛
      氏の語りをエッセイストの泉 久恵氏がまとめた「小谷温泉讃歌」
      という本が置かれていて興味をそそられ、日本―オーストラリア
      戦のサッカー中継後、11時過ぎまで読み耽ってしまった。
      それによると小谷の湯が知られたのは武田信玄の家臣に発見され
      た430年の昔からとのこと。徳川時代、この地を管理していた
      小谷5人衆の一人が山田旅館の祖先。この宿は 今月初めに登っ
      た火打山に続く頚城火山群の一角、雨飾山の登山基地で、登山家
      の深田久弥、詩人の田中冬二、エッセイストの蜂谷緑などがよく
      利用していたようだ。

7.22(日)第六日目
      秘湯の会のスタンプを貰い、8時 宿を後に鬼無里街道を抜け
      長野市街を経て、須坂ICより上信越道に入り午後1時浦和帰着。
      往復の車の走行距離 880キロ。

       梅雨の最中とて、晴天の少ないのはちょっと残念であったが
      起点(室堂)も、終点(有峰湖)も ともにN氏一家との思い
      出の地であり、彼の好きだった北アルプスの最深部の主稜線を
      単独で歩き通したことに十分満足した山行であった。

2007_0721薬師岳縦走0016 20070918070712.jpg 2007_0721薬師岳縦走0073
鬼岳より黒部湖を望む   ジムカデ         薬師岳頂上の社
 

テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ


この記事に対するコメント

ブログ開設おめでとう!!
これからは登山後、ブログ作成に悪戦苦闘する姿が目に浮かびます。
壮大な山の写真待ってます。
【2007/08/26 17:43】 URL | あつ #- [ 編集]


CONGRATURATIONS!v-314
以後日々精進あるのみ、ですか(笑)
すでにテンプレートが変わっていたので驚きました。
山好きの人にはたまらないブログとなるといいですね。
あり得ないことに、あつに先を越され初コメント逃しました・・・
【2007/08/26 18:03】 URL | とも #- [ 編集]


「俄歩」ってタイトルいいですね!
ブログ開設おめでとうございます。
ちなみにyahooで「俄歩」って検索したらこのページトップに来てましたよ。
これってすごいんじゃないの!?
今後も生き生きとした文章と写真期待しています!
【2007/09/03 00:35】 URL | たー #- [ 編集]


山ブログ立ち上がりましたね〜おめでとうございます!v-221
色々な方が見て、山好きな人からコメントもくるでしょうから
楽しみですね☆

山登り&ブログ作成楽しんで下さい!
【2007/09/03 00:54】 URL | あちゃ #- [ 編集]

タイトルが素晴らしいです
v-239
毎日、足腰を鍛えてこれからしばらくは「山」にどっぷりとハマってしまわれるのでは...
第二の人生を楽しまれていられる様子、山の記事を見て凄い!すごい!と連発して
います。10月14、15日は那須岳登山楽しみにしています。







【2007/09/08 16:58】 URL | せ #- [ 編集]

苦行僧
早速、ブログ拝見しました。たんたんとした、まさに山歩きを彷彿とさせる文体には脱帽です。それにしても食欲を喪失した身体を鼓舞しながらの一歩一歩、「ビール」という言葉がなければ苦行僧そのものです。改めて「そこまでして一体あなたは何のために登るのか」です。お身体を十分にご自愛頂き、今後とも元気に苦行僧を続けてください。
【2007/09/27 10:02】 URL | 昨夜の飲んべえ #- [ 編集]


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