俄歩
高嶺を歩けなくなったいまでも 「自然と向き合える体力 自然を味わえる感性 自然に応えられる知力を大切にしたい」  という心根は持ち続けていたいものです
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俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
高嶺は2013年9月の槍ヶ岳が
最後となりました。
いまは 季節の移ろいを想い出
の地に求めて彷徨しています。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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丹沢山
 いつか御礼に再び訪れたい・・・と思いながら1年以上経過してしまい、反省を込めて丹沢山塊を
歩いた。
昨年 3月、時ならぬ春の大雪に 腰まで埋まる単独ラッセルを強いられ、疲労困憊で辿り着いた山荘
で暖かいもてなしを受けた。真っ白く変色した指と冷えた身体を温める為 大型ストーブをガンガン焚き
熱い焼酎でもてなして頂いた。
その塔ノ岳尊仏山荘 二代目オーナー、薩摩隼人のH氏に遇うためである。
薩摩の芋焼酎一升壜をザックに詰め まずは塔ノ岳へ向かった。
                                         (写真はクリックして拡大してください)

2009_0429丹沢山0002 2009_0429丹沢山0026 2009_0429丹沢山0025
札掛 タライゴヤ沢    塔ノ岳 尊仏山荘     丹沢山方面

「山行クロニクル No.34」  塔ノ岳・丹沢山             単独
’09.4.27(月)浦和~東名秦野中井IC~ヤビツ峠~札掛 丹沢ホーム(泊)
    4.28(火)札掛~長尾尾根~新大日~塔ノ岳~竜ヶ馬場~丹沢山 みやま山荘(泊)
    4.29(水)丹沢山~天王寺尾根~本谷川~東丹沢県民の森~札掛~浦和

 天気予報と異なり 札掛は小雨。渓流釣り場から養魚場を越え2時間ほど沢を遡上、散策する。
ウグイスの声とともにタライゴヤ沢沿いの木々は新芽が美しく、土手にはテンナンショウやスミレが
咲いていた。名物のシロヤシオにはまだ一ヶ月早そうだ。

2009_0429丹沢山0003 2009_0429丹沢山0006
テンナンショウ(マムシ草)

 宿で、今年も引き続き「丹沢自然保護協会」の理事長を務めているN氏から、最近の「森の学校」の
イベントや東丹沢の自然保護活動の話を聞く。

4.28(火) 曇天。7時30分、長尾尾根に取り付く。
スギやヒノキの植林帯を抜け 樹相の美しいブナ林に入る。まだ芽吹きはささやかだ。
この尾根は行き交う登山者が全くなく静か。
ツツドリのポッポッ ポンポン、シジュウカラのツツピー ツピツピ、とりわけ明るく声の大きい おちゃっぴいな
ミソサザイの囀りが耳に届く。春だな と感じる。

 ちらほら霙が風に舞う。昨年のこの尾根のラッセルの苦闘が蘇るが、新大日では晴れ間が覗き
峰ザクラが満開。春霞の相模湾や真鶴半島を眺めて昼食大休止。
ここからはヤビツ峠から表尾根を歩いてくる登山者と合流する。

2009_0429丹沢山0008 2009_0429丹沢山0009 2009_0429丹沢山0012 2009_0429丹沢山0014
ブナ林            峰ザクラ                          春霞の真鶴半島

 新大日から木ノ叉大日そして塔ノ岳まで標準時間で40分、昨年の雪を掻き分け 土手を攀じり
2時間かかったことが嘘のよう。鹿と遊びながら塔ノ岳山頂着、11時半。
しかし、鹿は 先々週の両神山で出遭ったニホンカモシカに比べ、野性味と品格に欠ける。

2009_0429丹沢山0021 2009_0429丹沢山0025
塔ノ岳 山頂        丹沢山方面

 山荘を訪ね、昼食で一杯の登山者のお世話をしていたH氏に御礼の品を届ける。
氏もあの大雪の日のことはよく覚えていてくれた。
30人ほどの登山者で賑わう広場でコーヒーを沸かし、遠くに浮かぶ北岳や甲斐駒の白い嶺々を
眺めながら1時間ほどくつろぐ。眼下の新緑が爽やか。

 小屋脇を抜けて 丹沢山を目指す。ここから先は初めての道で心が弾む。
日高を越え 薄日に竜ヶ馬場への笹原の趣が素晴らしい。

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竜ヶ馬場への笹原    塔ノ岳を振り返る     新緑が映えるキュウハ沢方面

 静かな佇まいの山頂、丹沢山(1567m)2時着。
バイケイソウの芽吹きと峰ザクラの1~2分咲き、蛭ガ岳を前に静けさに溶け込む。
みやま山荘オーナーI氏に挨拶、ザックを降ろした。三々五々小屋泊まりの登山者が集う。
同年輩の方、小学生を連れた若いお父さん、百名山登頂を目指すと張り切っている学生さん、
皆と談話室で酒を飲みながら歓談する。
 月と星、相模原方面の街の灯を眺めて就寝。

2009_0429丹沢山0052 2009_0429丹沢山0051 2009_0429丹沢山0049 2009_0429丹沢山0055
丹沢山一等三角点    バイケイソウの芽吹き  蛭ガ岳            下弦の月

4.29(水) 晴天
2009_0429丹沢山0056  車を置いた札掛まで入山者の少ない天王寺尾根を一気に降る。
この尾根はアセビとブナが美しい尾根、キュウハ沢側の新緑も爽やかだ。アカヤシオがちらほら。

2009_0429丹沢山0057 2009_0429丹沢山0060
アセビとブナの尾根道  アカヤシオ

 天王寺峠から本谷川へ降り 吊橋を渡って東丹沢県民の森を抜け、朽ち落ちた桟道の脇をへずって
再び札掛へ。
H氏の笑顔に接し心が落ち着くとともに 雪の無い長尾尾根を楽しみ、竜ヶ馬場の美しい笹原が印象に
残る山行だった。
                                                2009_0429丹沢山0020

(写真はクリックして拡大してください)
(大雪の丹沢は「山行クロニクルNo.19」を覗いてみてください)

PS:
 丹沢とか奥多摩の山々は 心の隅にいまひとつの掻痒感を覚えてしまう。
自然林に達するまでの単調さか、森林限界を超えることのない変化の乏しさか・・・
或いはチリンチリン、カランカランと音を出す人の多さ故だろうか。
やはり山相が似すぎていることに尽きるのだろうか。 この近郊の山々は その特徴にあった季節を
選ぶことの大切さを教えてくれているのかも知れない。 きっとそうだろうと想う。
担荷力の衰えたいまの私にとっては、これから先 身近な峰々なのだから。

 

















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テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ


この記事に対するコメント

いいお山が近くにあって羨ましいです。

Hさんに無事お礼をできてよかったですねv-410
竜ヶ馬場の笹原、あたしも歩いてみたいな。
夏になるとこの笹達はもっと大きくなるのでしょうか?
真っ青な空と、緑の笹原の風景も想像するだけで綺麗だろうなっておもいます。
秋は少し寂しげというか、不思議な感覚にとらわれそうなかんじがします。

俄歩人さんに言われてから、毛勝の雪渓をむしょうに歩いてみたくなりました。
でも、GWを過ぎたらだんだん危なくなってくるようなので、目指すは来年かな。。
【2009/05/01 13:45】 URL | RR #BS/QXebM [ 編集]

RRさん、おはようございます
 竜ヶ馬場の笹尾根、笹の種類はわかりませんでしたが、夏でもそれほど伸びず よい雰囲気のようです。都心に近い丹沢の山々は 低山ゆえ 夏は暑いのと一部 蛭が生息しているので主に春と秋、初冬に賑わうとのことです。

 立山スキー行で眺めた 龍王岳から獅子岳・鬼岳・五色が原・薬師岳の稜線が素晴らしかったとのこと。私も2年前の7月、このルートを室堂から折立まで縦走しましたが、すっかり満足したことを想い出しました。お薦めのコースです。

 冬の毛勝や猫叉は もう私の力ではどうにもなりません。残念です。きっと素晴らしいこと
でしょうね。

【2009/05/02 09:31】 URL | 俄歩人 #- [ 編集]

都市近郊の山
 今日は
 いつも出かけるときは連泊で良いですね
 日帰りだとどうしても同じ道を帰るようになってしまうので羨ましいです
 丹沢は時季が難しい様な気がします
 雪が少ないので秋冬に行くことが多かったのですが
 新緑・アカヤシオの季節も良いものですね
 出来れば一つの山にオールシーズン登ってみるも
 新しい発見があるのだと思いました
【2009/05/05 10:29】 URL | noyama #B7q/.fmY [ 編集]

noyamaさん、こんにちは
 丹沢、奥多摩、秩父の峰は 夏の暑さを避けるとなるとやはり 春秋と冬なのでしょうね。
沢登りを楽しむ方は別でしょうが・・・。
妙高高原、奥志賀高原や美ヶ原など、雪解け水のポコポコ流れる高原や牧場、峠道などを
のんびり歩いてみたくなりました。
 いつも感想をいただきありがとうございます。
【2009/05/05 11:48】 URL | 俄歩人 #- [ 編集]


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