俄歩
「山に登ること」 は、与えられた条件の中で新しい経験を積むことに 他ならない。 だから、 自然と向き合える体力 自然を味わえる感性 自然に応えられる知力 を大切にしたい。
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甲武信岳
武信白岩山 昨年5月、時ならぬ雪に見まわれた甲武信岳山行
(写真はクリックして拡大してください)
「山行クロニクルNO.8」 甲武信岳・三宝山・白岩山
’07年5月10日(木)〜5月12日(土) 2泊3日 単独
5.10(木)浦和〜中央道須玉IC〜信濃川上・梓山〜毛木平(駐車場)〜西沢ナメ滝〜
千曲川・信濃川水源〜甲武信岳〜甲武信小屋(泊)
5.11(金)小屋〜甲武信岳〜三宝山〜白岩山〜大山〜十文字峠〜毛木平〜梓山・白木屋旅館(泊)
5.12(土)梓山〜野辺山高原〜佐久〜上信越道〜浦和
週間予報にはなかった低気圧が急速に発達しながら近づいているとの予報の中、早朝
5時半に浦和を出発、9時少し前に信州梓山・毛木平駐車場着。
カラマツとシラカバの若木が美しい毛木平
9時過ぎ、カラマツとシラカバの樹林を縫って千曲川・信濃川の源流目指し登り始める。とり
わけカラマツの芽吹きが5月らしい明るさを醸しだしていた。因みに、甲武信岳(2475m)は
荒川(東京湾)、笛吹川・富士川(相模湾)、千曲川・信濃川(日本海)の三川の分水嶺。
雪解け水を集めた清流の沢沿いをのんびり歩く、西沢のナメ滝が美しい。水源まではカラ類
(コガラ、ヒガラ、シジュウカラ)やサンコウチョウが多い。標高1900mを過ぎると残雪、ツガ
の幽林となり、今にも降りだしそうな曇天と相まって暗い樹林が続く。奥秩父山塊ならではの
風情だ。何回かの徒渉を繰り返し水源の碑のちょっと拓けた所で雪の上に腰を下ろし、簡単
な昼食。
水源の碑
残雪で埋もれた水源の碑から上はシラビソやトウヒの遠目には黒い森の急登。国師ヶ岳・
水師から続く尾根に出る頃から急に風が強まり、雷鳴が轟き雪となった。
甲武信岳頂上直下で20分ほど雷の通過待ち。2475mの頂上はミゾレ交じりの雪のため展望
なし。ここまで一人の登山者にも遇わず静けさと寂しさを満喫する。
甲武信岳頂上
築35年の甲武信小屋は外壁や窓が隙間だらけで氷点下の外気とほとんど変わらず零度、
持参したカミさん手作りの翌日用の握り飯が室内で凍った。
泊り客は私のほか2組3人。小屋番と酒を飲みながら四方山話のなか、彼も北岳山荘の小屋
責任者 I氏をよく知っているとのことでキタダケソウとこの山域では絶滅したアツモリソウが
肴になった。
甲武信小屋
一晩中季節外れの雪(残雪30cmの上に新雪20cm)。
翌朝、天候の回復を待ってゆっくり8時に小屋を出る。甲武信岳への登り返し、さらに三宝山
(2483m)、武信白岩山(2280m)から十文字峠への道も真っ白、我が踏み後だけが後に
残った。
しかし、新雪の下、溶けかかった残雪はすぐ膝までズボッと潜り、その度に足を引き抜くのが
辛い。本日も甲武信岳からの眺望はなし。三宝山から白岩山への途中で青空が覗くように
なった。アイゼンを着けたままのクサリ場はちょっときつかったが樹氷と岩峰の白岩山は素晴
らしかった。西方は晴れて昨日の新雪を冠した南八ヶ岳(硫黄岳、横岳、赤岳)が美しい。
残念ながら南の甲斐駒や白峰三山はまだ雲に覆われ見えず。
八ヶ岳遠景
十文字峠で小屋に立ち寄り、餌場に寄ってくるシジュウカラやコガラと遊びながらビールと
おでん。奥秩父・栃本から真の沢林道を経て信州・梓山に抜けるこの峠はトウヒの林とシャクナゲ
が心にやさしく趣が深い。アズマシャクナゲは花芽を十分膨らませていたがまだ一ヶ月早い。
木暮理太郎氏や田部重治氏等の紀行文を思い浮かべながら峠を降り梓山へ急いだ。彼らが
語った梓山の面影は、僅かに毛木平周辺のカラマツ林に残されていた。毛木平から戦場ヶ原
を経て梓山集落まで 寡っては一面カラマツの美しい林であったというところはすべて伐採
され、いまでは拓けた高原野菜の畑となっている。
大正から昭和初期にかけて彼らがよく利用した白木屋旅館は新館が増築され、清潔な一夜
を与えてくれた。
帰路、早春の野辺山高原から見た冠雪の八ヶ岳は美しかった。
テーマ:
登山
- ジャンル:
スポーツ
【2008/02/09 15:40】
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山行クロニクル
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