俄歩
高嶺を歩けなくなったいまでも 「自然と向き合える体力 自然を味わえる感性 自然に応えられる知力を大切にしたい」  という心根は持ち続けていたいものです
プロフィール

俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
高嶺は2013年9月の槍ヶ岳が
最後となりました。
いまは 季節の移ろいを想い出
の地に求めて彷徨しています。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する



奥州白河リゾートと二岐温泉
 近在の仲良し同世代三組の夫婦で、リゾートゴルフと温泉へ三日間の息抜き。
日頃の我儘を寛容してくれているそれぞれの妻女達への感謝と贖罪の意を込めて
もう5年ほど続いている初夏のイベントのひとつである。
(贖罪は我が家だけかもしれないが・・・)

 もはや昔の担荷力がなく、テントを担がない私としては 営業小屋の混雑する
盛夏は、北や南のアルプスを避け、稜線を爽やかに渡る秋風の頃まで
山靴を休ませている。

 東北道白河IC、「これより みちのく」の表示が
いつも一抹の寂しさを含んで迎えてくれる。
那須三山の最も北に位置する三本槍岳から、さらに須立山~旭岳(赤崩山)~甲子山
~大白森山~小白森山、そして二岐山へと縦走路が続いている。
いつかの秋に・・・と想いながらもいまだ歩けずにいるが、
この那須連山北端の二岐山を望む風のとおりみちとなっている高原に
太平洋クラブ白河リゾートがある。
フェアウエイへの乗用カート乗り入れ可で、温泉付き宿泊施設が整ったリゾートスタイルの
ゴルフ場である。

P1040094.jpg P7180006.jpg
太平洋クラブ白河リゾート(二岐山を望む)       (写真はクリックして拡大してください)

 スコア80代でラウンドするI氏やSi氏に交じって もはや100も切れなくなってしまった私、
妻女陣も含めていつもながら最も悪いスコア。それでも皆、一緒に遊んでくださる。

 二日間、標高1000mの涼風と戯れたあと、休息を求めて二岐山山麓に
位置する二岐温泉・大丸あすなろ荘へ。
森と渓に囲まれたこの静かな湯宿は、私が好む日本秘湯を守る会会員であり、
長男一家・次男夫婦も含めて過去何度もお世話になっている。
この宿のご主人は もう長いこと「秘湯を守る会」の会長を務めている。

二岐温泉・大丸あすなろ荘 (源泉58度 掛け流し)
P1040108.jpg P1040100.jpg P1040107.jpg P1040113.jpg
                 渓流露天風呂      岩床から          タマガワホトトギス
                                自噴する岩風呂


 ここはもう南会津への入り口、
翌日は 昨冬も訪れた会津西街道・大内宿を再び散策。
檜枝岐や那須山岳道路など それぞれの観光地へ向かうI氏夫妻、Si氏夫妻と別れ、
塩原温泉経由で帰宅した。

P7200028.jpg 大内宿の家並 (photo by Si氏)

「売らない、貸さない、壊さない」の自主住民憲章を作り、指定された重要伝統的建造物群の
景観保存に努めている。

P1040120.jpg P1040128.jpg P1040129.jpg(写真はクリックして拡大してください)










秋田駒ケ岳
 阿仁マタギの里を尋ね森吉山を歩き、乳頭温泉郷を散策した翌火曜日は
友人Yu氏夫妻とその山友Fさんの4人で秋田駒ケ岳を歩いた。

P1040039.jpg P1040019.jpg P1040017.jpg
男女岳           ミヤマウスユキソウ    エゾツツジ  (写真はクリックして拡大して下さい)

「山行クロニクル No.83」 秋田駒ケ岳   4人
’12.7.10(火)鶴の湯温泉(前泊)=アルバこまくさ=八合目~新道コース~男女岳~横岳
           ~大焼砂~焼森~シャクナゲコース~八合目=鶴の湯温泉(泊)

 朝まだきの雨はあがったものの まだ雨雲が低く尾根を這い、赤沢の森にガスの流れるなか、
車で鶴の湯からシャトルバス乗換口の「アルバこまくさ」へ。
平日1時間2便の八合目登山口へのシャトルバスは満席。
指呼の間の田沢湖も雲に閉ざされて見えず、霧の流れる車窓にはホオノキやブナなどの
樹相豊かな森が拡がっていた。
笹森山や湯森山、男女岳などの峰々はガスに包まれてまだ姿を顕わさない八合目小屋前で
皆、深呼吸、昨夜の宴会の残滓を拭い落とす。

 この峰では沢山の花に逢いたいと願うYu氏夫人とFさんの女性陣の意図を汲み、
「新道コース~阿弥陀池~男女岳~横岳~大焼砂~横岳~焼森~シャクナゲコース」という
周回路を選択。余裕があれば「馬の背~男岳~馬場の小路」の行程を組み込む予定とする。

P1040064.jpg S社エアリア図(男女岳周辺)

ガスに巻かれた登山道
P1040011.jpg P1040014.jpg P1040022.jpg

 霧中の阿弥陀池への登山道は多種豊富な花々に縁取られ、皆、その姿をとどめるのに忙しい。
心豊かに満たされるひとときでもある。
ハクサンチドリ、モミジカラマツ、マルバシモツケ、オノエラン、ミヤマハンショウヅル、アカモノ、
ミヤマダイコンソウ、ウサギギクなどなど・・・。
 灰色と緑の視界にいきなり産毛を纏ったエゾツツジの赤紫が鮮やか。
さらに二株ほど大きな株をつくっているミヤマウスユキソウを発見、驚喜する。

出遭った花々(その1)
P1040046.jpg P1040008.jpg P1040010.jpg P1040021.jpg
ミヤマハンショウヅル   ハクサンチドリ       モミジカラマツ      ミヤマダイコンソウ

P1040015.jpg P1040016.jpg P1040017_20120715104954.jpg P1040018.jpg
マルバシモツケ      オノエラン         エゾツツジ        ミヤマウスユキソウ  

 阿弥陀池畔を巡り、避難小屋前にザックをデポ。空身で男女岳を往復する。
山頂でガスの切れ間のわずかな視界に声があがる。

P1040031.jpg P1040037.jpg P1040036.jpg
阿弥陀池                        浄土平を眺む

P1040035.jpg P1040039_20120715110013.jpg
男女岳

P1040023.jpg P1040028.jpg
男女岳 山頂       山頂から阿弥陀池を見下ろす

 再び避難小屋に戻り、熱いスープカレーとおにぎりで賑やかに昼食。
徐々に晴れゆく視界の広がりにますます意気昂揚、デザートのみかんとホットコーヒーに
充足する。

 横岳分岐からは 爽やかな風にいざなわれるも馬の背を経ての男岳には向かわず、
直接、横岳頂上へ。
ここから大焼砂のコマクサ群落までピストンする。

P1040041.jpg P1040042.jpg P1040040.jpg
馬の背と男岳方面                   女岳と馬場の小路方面

 黒砂礫の焼森で再びコマクサと眺望を楽しみ、シャクナゲコースを辿る。
小さな沢を渡渉し、色白のハクサンシャクナゲの清々しさに顔を見合わせ、
たったひと株残った名残りのサンカヨウに見とれた。
このサンカヨウ、いつの峰でも巧まざる自然の造形の妙を感じてしまう。

P1040048.jpg P1040050.jpg
湯森山とその奥に乳頭山  男女岳を振り仰ぐ

出遭った花々(その2)
P1040044.jpg P1040009.jpg P1040029.jpg P1040052.jpg
コマクサ          アカモノ           ミヤマキンバイ       ミネザクラ

P1040053.jpg P1040030.jpg P1040054.jpg P1040047.jpg
サンカヨウ        エゾツツジ          ハクサンシャクナゲ     ミヤマヤナギ


 下山後 鶴の湯温泉に戻り、白濁の湯で汗を流す。
夜は再び囲炉裏をかこんでの酒席、女性陣の語る花々の美の感想に耳を傾ける。
Fさんは来週は北ア・蝶ヶ岳とか・・・
三股から蝶ヶ岳へ登り長塀尾根を降って上高地へ抜けるとのこと。
蝶沢上部の急登、槍・穂の岩峰の展望など話は尽きない。
岳と花と湯と少しの酒そして人・・・、まったく充実した一日だった。


P1030981_20120715114522.jpg P1040003_20120715114558.jpg 鶴の湯温泉


 翌朝、お薦めした玉川温泉(北投石・強酸性湯)に向かうYu氏夫妻とFさんに別れ、
ひとり帰宅の途についた。
今回の北東北遠征、森吉山から秋田駒ケ岳へと・・・、かって花の季節につきものの
集中豪雨に阻まれた峰をやっと歩くことができ素直に嬉しい。
全国から登山者の集まる花の峰々、地元の方々の熱い想いに支えられている名山であった。

IMG_0992.jpg photo by Fさん      (写真はクリックして拡大して下さい)




P.S 最近の峰で出遭ったウスユキソウ各種
P1040018_20120715115548.jpg ’12年7月 今回の駒ケ岳ミヤマウスユキソウ

2007_0601会津駒&尾瀬0067 P1010186_20120715120437.jpg P1010267_20120715120542.jpg P1020662_20120715120616.jpg
ホソバヒナウスユキソウ ミネウスユキソウ    ハヤチネウスユキソウ   レブンウスユキソウ
’07年6月(尾瀬)     ’08年8月(谷川岳)    ’10年7月(早池峰山)    ’11年7月(礼文林道)  
 


 




            

  













乳頭温泉郷
P1040057.jpg P1030988.jpg P1040061.jpg (写真はクリックして拡大して下さい)

 秋田駒ケ岳を共に歩く友人Yu氏夫妻とその山友Fさんとは今夕、乳頭温泉郷の
鶴の湯温泉で合流予定。
午前中の空き時間を利用し この温泉郷六湯のうち最奥の黒湯温泉と孫六温泉の源泉取泉口を
尋ねて乳頭山への登山道を少し歩いてみた。

 乳頭山からの一本松沢を挟んで左岸に黒湯、右岸に孫六の二つの静かな湯宿が佇んでいる。
前日のyuriさん(「masamsaのトコトコ散歩」)の話によれば、乳頭山(烏帽子岳)から
孫六温泉に降る一本松沢沿いのルートは かって歩いたことがあるが、
いまはほとんど歩く人が無く、クマに要注意を・・・とのことであった。
(註:これは私の聞き間違いで、このルートが乳頭山から乳頭温泉へ降るメインルート
とのことでした。熊は大丈夫です。すみません、訂正します)

 一本松沢右岸にある両温泉の源泉取泉口までは 宿の人が源泉管理に歩くためか
よく踏まれていた。
沢音と小鳥の囀りに耳を立てながら静謐な山道を辿る。

黒湯温泉とその源泉口
P1030975.jpg P1030952.jpg P1030962.jpg


孫六温泉とその源泉口
P1030954.jpg P1030956.jpg P1030970.jpg

乳頭山への登山道 点描
P1030978.jpg P1030959.jpg P1030963.jpg P1030964.jpg
                        一本松沢  

P1030966_20120713231506.jpg P1030967.jpg P1030972.jpg P1030971.jpg
ダケカンバ         ナナカマド         カエデ           モリアオガエルの卵   


この日の宿、鶴の湯温泉の風情
 日本秘湯を守る会会員のこの湯宿に泊まるのは三度目、
10年前、妻と連泊した折は、その一週間後に豪雨のため裏山が崩れ、
女性用露天風呂の半分が埋まってしまう災害が報じられたこともあった。
が、いつ来ても癒される湯宿のひとつである。

鶴の湯温泉
P1030981.jpg P1030983.jpg P1030991.jpg P1030986.jpg
初秋のすすきの頃や雪に埋もれた季節はとみに郷愁を喚起される 
いまの季節は秋田蕗と山ぶどうが趣を添えている

P1040055.jpg P1040003.jpg P1030994.jpg P1030995.jpg
白濁の露天風呂(中の湯)              内湯(黒湯と白湯)    

P1030997.jpg スグリの実がもう赤く色づいていた
(写真はクリックして拡大して下さい)



















森吉山
P1030903.jpg P1030901.jpg P1030923.jpg
森吉山            シラネアオイ        ヒナザクラ    (写真はクリックして拡大して下さい)

 この森吉山、秋田県の中央に位置し外輪山に囲まれた独立峰で ブナ林ーダケカンバ林ー
オオシラビソ林ー灌木林の垂直分布と花も動物も豊かな峰で全国的に知られている。
とりわけ地元の方々には「秋田山」と呼称されるほど馴染の深い峰だという。
つい10日前にも地元のブログ友人「masamsaのトコトコ散歩」(http://masamsa.blog95.fc2.com/)
のmasamsaさんとyuriyuriさんのレポで美しい景観が紹介されたばかりであった。

「山行クロニクル No.82」 森吉山      単独
’12.7.7(土)浦和=東北道・秋田道大曲IC=阿仁マタギの里(泊)
    7.8(日)森吉山阿仁ゴンドラ~石森~稚児平~山頂~山人平~山頂~石森~阿仁
          =田沢高原ホテル(泊)

 豪雨のため、当初予定した飯豊山・梅花皮岳への石転び沢雪渓の登攀を断念、転進し、
森吉山麓阿仁マタギの里へ。
翌日の森吉山、ブナやダケカンバ、オオシラビソなどの美しい樹林はゴンドラから眺めて堪能し
ショートカット。
石森から花々に彩られた阿仁コースを歩く。

登山道 点描
P1030945.jpg P1030904.jpg P1030908.jpg    P1030911.jpg


出遭った花々

P1030888.jpg P1030947.jpg P1030900.jpg P1030897.jpg
ギンリョウソウ       オオバキスミレ      ハクサンチドリ       イワイチョウ

P1030901_20120712141553.jpg P1030931.jpg P1030910.jpg P1030924.jpg
シラネアオイ        ゴゼンタチバナ      ハクサンフウロ       チングルマ

P1030905.jpg P1030923_20120712142558.jpg P1030899.jpg P1030938.jpg
アカモノ           ヒナザクラ         ウラジロヨウラク      タニウツギ

P1030944.jpg P1030941.jpg P1030940.jpg P1030926.jpg
ハクサンシャクナゲ    マイヅルソウ        ニッコウキスゲ      ミズバショウ


 久方ぶりの 憂いを滲ませたシラネアオイや純白の楚々とした風情のヒナザクラに満足。
山では白という気高い明るさが際立つ。
まだ比較的登頂者の少ない山頂で一服。ガスで遠望は効かないが、時折、目玉焼きのような朧に
かすんだ太陽が覗き視界が拓け、陸続と登頂してくる登山者の多さに吃驚。
そうそうにヒバクラ岳との中間に拡がる山人平へ残雪を降る。

P1030914.jpg P1030913.jpg P1030932.jpg
森吉山 山頂と三角点(1454m)          山人平とヒバクラ岳を眺む


山人平への道

P1030918.jpg P1030925.jpg P1030928.jpg P1030929.jpg

 チングルマの果穂に埋め尽くされた山人平、2週間前は見事なものだったろう。
イワカガミやヒナザクラの静かな花畑を楽しみ、再び山頂へ登り返す。
山頂は既に団体の登山者で溢れんばかり、さすが日曜日。
東北の花の名山のひとつ、森吉山。梅雨のささやかな晴れ間に花を求めて歩く人の多いこと。

 下山後、この日に秋田駒ケ岳を歩いていたブログ友人masamsa氏とyuriさんご夫妻に
秋田駒登山口「アルバこまくさ」でおめにかかることができた。
翌々日私も歩く予定の駒ケ岳について、毎年歩いていらっしゃるご夫妻に見所を伺う。
地元の峰々をこよなく愛していらっしゃる清々しいご夫妻であった。
この日は田沢高原ホテルに泊った。

 この森吉山、クマやクマゲラの生息する自然林が美しい。
機会を得て 再びゆっくり歩いてみたいと想う。

P1030885.jpg 阿仁マタギの里の夕暮れ  (写真はクリックして拡大して下さい)