俄歩
高嶺を歩けなくなったいまでも 「自然と向き合える体力 自然を味わえる感性 自然に応えられる知力を大切にしたい」  という心根は持ち続けていたいものです
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俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
高嶺は2013年9月の槍ヶ岳が
最後となりました。
いまは 季節の移ろいを想い出
の地に求めて彷徨しています。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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一ノ倉沢
 真冬の白く輝く一ノ倉沢大岩壁を眺めたく、昨年3月 湯檜曽川対岸の白毛門
に挑んだが 猛吹雪で撤退、この冬再度訪れようと気象情報をチェックしていた。

 8時には登山口に着くよう早出するが、多重事故による影響で 関越道は延々
40キロの渋滞、谷川岳・土合に着いたのはもう11時をまわっていた。
やむなく一ノ倉沢出合から大岩壁を仰ぎ見るだけでもと思い、清水街道・旧道を
散策した。
                              (写真はクリックして拡大してください)   
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一ノ倉沢大岩壁      対岸の白毛門

 耳二つに代表される谷川岳、最近では二年前の夏、谷川岳・一ノ倉岳・茂倉岳
・武能岳・蓬峠と主稜線を歩き、往きは稜線から一ノ倉本谷を覗きこみ、帰途は
出合から扇を開いたような大岩壁を仰ぎ見たものであったが・・・。

 この一ノ倉沢を含め 谷川岳山域は既に700人以上の遭難者を数える魔の山に
違いないが、この大岩壁はいまも若きクライマーの憧れであろう。


谷川岳・一ノ倉沢出合 散策
’10.1.30(土) 浦和=関越道水上IC=谷川岳ベースプラザ~清水街道・旧道
            ~マチガ沢出合~一ノ倉沢出合~ベースプラザ=浦和

 登山指導センターからの旧道は昨冬同様 積雪1~2m、山側で2m弱 湯檜曽川沿い
の谷側で30cm~1mと傾斜している。
このトレイルはこの季節、写真撮影やマチガ沢・一ノ倉沢で逝ってしまった仲間への弔問
などで訪れる方が多く、スノーシューのトレースがついていた。
いまはトレッキングツアーも行われているようだ。

旧道 点描
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雪の壁            デフリ            湯檜曽川          松ノ木沢

 途中のマチガ沢出合、谷川岳トマノ耳への登山道(巌剛新道)を分ける。
既に雲の中の太陽は南に廻り、稜線は低くガスが捲いていた。
対岸の白毛門のピークが輝く。

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マチガ沢          逝ってしまった岳人のレリーフ

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白毛門            笠ヶ岳

 10人程のスノーシュートレッカーとすれ違い 一ノ倉沢出合へ。
真冬の大岩壁は 静寂の中美しく荘厳であった。
もっと早い時刻なら 陽の光に輝いていたことだろう。
昼食を摂りながら飽かず眺め入る。

P1000584.jpg P1000563_20100131123949.jpg
一ノ倉沢 大岩壁

P1000564.jpg 左に滝沢リッジ 右に衝立岩正面壁
P1000565.jpg 東尾根本谷とドーム
P1000582.jpg スラブに大きな亀裂が・・・


 昨冬は吹雪と垂れ込めたガスでまったく見えなかった雪の大岩壁、光こそなかったが
十分 満足した。
湯檜曽川対岸の笠ヶ岳や白毛門は真っ白な峰を輝かせていた。

P1000575_20100131125631.jpg P1000588.jpg
笠ヶ岳と白毛門

 堅炭尾根や大源太山を覗きながらベースプラザへ戻る。
今年もまた白毛門へは登れなかったが、雪の大岩壁を間近に見られ 充足した散策となった。

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堅炭尾根          上越のマッターホルン 大源太山   (写真はクリックして拡大してください)


越前岳(愛鷹連山)
 私の住むさいたま市浦和からでも 木枯らしの吹く晴れた冬日には、白銀の台形が
遠望できるが、もっと間近で圧倒される大きさの真っ白に輝く孤峰 富士を眺めたい と
山麓へ向かった。

 ブログを通しての友人「お気楽主婦のひとり言&自然へ飛び出そう(Author:キレンゲショウマ)」
さんの年末登山記(黒岳・越前岳)に触発されたのがきっかけである。
積雪のほとんどない東京近郊で生活していると 冬用タイヤは常備しておらず、チェーン着脱も
億劫で ついつい雪の少ない登山口を選んでしまうため、厳冬期の富士山麓へはここしばらく
訪れていない。

 まずは 南側 愛鷹山塊の越前岳、次いで田貫湖畔に泊り 翌日、西側 天子山塊の毛無山か
北側 御坂山塊の三ッ峠山を歩こうと考えていた。

                               (写真はクリックして拡大してください)
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十里木高原からの南面  田貫湖畔から       朝富士 
                   夕陽の大沢崩れ


「山行クロニクル No.50」  越前岳   単独
’10.1.17(日) 浦和=首都高速・東名自動車道裾野IC=十里木高原登山口
            ~展望台~馬の背~越前岳山頂~十里木高原登山口=朝霧高原
            毛無山登山口周辺散策=田貫湖

 早朝、凛とした寒気に東名自動車道からの富士山は美しく輝き、降り口の裾野IC付近では
愛鷹連山の越前岳と位牌岳の双耳が 般若の角のように並び立っていた。

 369号線 須山から十里木高原への路面は 半ば凍結、速度をおとして走るが
黒岳への登山口付近でスリップ横転した乗用車に道を塞がれ 双方向の車が立ち往生。
やむなく一旦戻り、大野路方面から迂回して何とか十里木高原登山口まで辿りつく。
 
 晴天下の日曜日とて 既に駐車場は30台ちかくほぼ満車状態。
そのほとんどが地元か近県No。
予定よりだいぶ遅れたので 越前岳から割石峠方面へ足を伸ばすのは諦め、
越前岳山頂往復とする。
大きな富士をパラグライダーのように背負い、越前岳北面のススキの尾根を登り始める。

 途中、展望台を過ぎ 三角点のある馬の背(1098.9m)で一服。
山頂がちょっと傾いて見える富士の南面や白銀の南アルプス南嶺に見入る。

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                南アルプス南部の峰々

 期待していたほど富士山の上部は真っ白ではなく 強風に雪が飛ばされ黒い地肌が
覗いている。至極 残念。ブルドーザー道が電光型に白く浮かび上がっているのも無粋。
 また 雄翼として拡がる裾野は ゴルフ場 鉄塔 工場が点在し、この方面からの展望は
あまり見映えの良いものではなかった。

「夜目 遠目 傘のうち」ではないが、あまりに間近で眺めるのも粗が目立ってしまう。
贅沢だな とひとり苦笑する。
確かに 他の山が視界に入らず孤峰として眺められる それだけで結構素敵なことに
違いないのだが・・・。

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登山道 点描                    兎の足跡

 リョウブ オオカメノキ ミズナラ ブナなどの比較的低木の落葉樹林下の尾根の
雪道を坦々と登る。北面でもアイスバーンは少なく アイゼンは降りで使うこととする。
気がつくと はや黒雲が覆いかぶさってきた。

 山頂には先着者が10人前後、陽は陰ってしまったが名物の強風はさほどではなく
ゆっくり昼食を楽しむ。

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越前岳 山頂        山頂からの富士     愛鷹連山          呼子岳の奥に駿河湾

 この山頂から尾根伝いに続く愛鷹山塊は 想像していたより起伏に富んで 蓬菜山 位牌岳 袴腰岳
愛鷹山への縦走路は、地元の方々に愛されている連山と納得する。
時折、眼下の駿河湾が雲の切れ間に鈍く重く光る。

しかし、この先 呼子岳方面は黒雲がかかり始め、尾根道からも富士の眺望は望みがたく
踏み出す気になれず下山にかかる。
 
 兎の散歩跡や樹間に覗く南アルプスの白い峰と山頂部だけの富士を楽しみながら登山口へ戻った。
もう4~5台の車しか残っていなかった。

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 明日の予定の毛無山登山口まで 牧場やパラグライダーの基地が点在する朝霧高原を走る。
麓から見上げる天子山塊の最高峰 毛無山(1945m)はなかなか立派であったが、
この山頂から見る富士も 越前岳や田貫湖から見る容姿とあまり変わらない感じ。

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毛無山

 残るは北面から・・・、と 翌日は御坂山塊 三ッ峠山へ向かったが、登山口へ通じる御坂みちは
除雪されておらず 私の車では入れなかった。

 結局、山は越前岳のみとなってしまったが、他の峰越しに眺めるのではなく、まさしく単独峰、
孤峰の雄として 優雅な裾野を曳く富士を間近に眺められて充足した山行であった。

 四季折々 いつでも訪なうことのできる距離に 日本一の高峰がある ということは
恵まれているとあらためて想う。

P1000542.jpg
河口湖から 純白の北面
                             (写真はクリックして拡大してください)

テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ