俄歩
高嶺を歩けなくなったいまでも 「自然と向き合える体力 自然を味わえる感性 自然に応えられる知力を大切にしたい」  という心根は持ち続けていたいものです
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俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
高嶺は2013年9月の槍ヶ岳が
最後となりました。
いまは 季節の移ろいを想い出
の地に求めて彷徨しています。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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乾徳山
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扇平から乾徳山を仰ぐ  山頂直下のクサリ場         (写真はクリックして拡大してください)

「山行クロニクル No.47」   乾徳山        単独
’09.11.7(土) 山梨・一之橋温泉(前泊)=大平牧場~登山口~道満尾根~扇平~乾徳山山頂
            ~扇平~大平牧場=中央道勝沼IC=浦和

 山梨県側からの奥秩父前衛、この乾徳山は その登山道が比較的変化の多い山とか・・・。
以前から興味を惹かれていたので、金峰山を登ったついでに歩いてみようと 前泊した麓の一之橋温泉
の宿を立つ。

 立冬のこの日も快晴、但し気温は昨日よりずっと低い。
旧大平牧場への舗装はされているが 曲がりくねった狭い林道を走ること20分、大平牧場入口に着く。
土曜日とて 所沢・横浜・千葉NOなど遠方からの車を含めて既に12~3台が駐車していた。

 廃業して牛馬の居ない静かだが いささか寂しい牧場の霜を踏んで歩く。
主のいない草原を初冬の風がわたる。
ススキが靡きカラマツの梢も揺れている。ウメモドキの実が弱い日差しに光る。

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牧場から乾徳山を望む  登路の道満尾根     ウメモドキ          (?)

 牧場からさらに林道をしばし辿り、落葉した明るい灌木林の道満尾根にとりつき、意外な急坂を
電光型に登る。
途中の拓けたところで富士山と大菩薩嶺を眺めて 一服。
シジュウカラが啼き交う。何とか写真に撮ろうと近寄ると、ジ、ジーと警戒の地啼きに変わり
飛び去ってしまう。 望遠のないコンパクトデジカメでは小鳥の撮影は難しい。

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南に 富士山        北に 大菩薩嶺

 細枝のみが立ち上がる灌木林に少し飽きた頃、飛び出したところが標高1800mの扇平。
埋め尽くすススキの原が晩秋というより はや初冬を意識させる。寂寥と言ってもいい。
その先に乾徳山の頂、山頂直下の岩場も覗けた。
南には逆転層の上に高く大きく富士山が対峙。

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乾徳山 山頂部      ススキの原と富士

 扇平からは針葉樹も混じる混交林、岩ゴロの足元にシャクナゲの幼木、暗い樹林下の急登に
汗をかき、見晴らしの良い拓けたガレ場の浮石を避け、滑りそうな崖をへつったり、朽ちたハシゴを
渡ったり、クサリ場を登ったり・・・と 変化のある登山道が続く。

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登山道 点描

 最後の垂直の長いクサリ場を攀じると そこが山頂。  P1000363.jpg


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山頂             大菩薩嶺          甲武信岳方面

 20人くらいで一杯となる狭い山頂(2031m)、標識の他 小さな祠が鎮座していた。
10名ほどの登頂者と秀麗な富士山や蒼黒い大縦列の南アルプスを話題に歓談、昼食。

 小一時間、初冬の薄氷に反射するような日差しの下 心弾む時を持ち、クサリ場を登降する
女性達の明るい嬌声を耳に、充足感に満ちて同じ道を牧場まで降った。

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帰路の扇平                         乾徳山を振り返る

P1000376.jpg P1000378.jpg 大平牧場の杣道

P1000379.jpg 牧場とカラマツ林       (写真はクリックして拡大してください)

 昼食 度々の休憩も含め往復約6時間のちょっとした山行が楽しめた。
もう一、二週間早い季節であれば 歩く面白味の他に もっと秋の風情を満喫できたであろうに・・・
と想う山であった。



 追記
 前泊した温泉宿で寝付かれぬまま 渓流の音を枕に布団の中で気づいたことがある。

 長い縦走がおわり 小屋でザックから解放され、好きな酒を片手に越し方を振り返りながら
ふと小声で口ずさむ歌が誰にでもあるものだが・・・。
その自然に口をついて出る山の愛唱歌が歳とともに変わってきたという事実である。

 私が学生時代、焚火のホダを囲みよく歌ったのは
         「いつかある日 山で死んだら 古い山の友よ 伝えてくれ~・・・(いつかある日)」
 その後 妻と山歩きを共にするようになった頃、黄昏ゆく峰を眺めハミングしたのは
         「遠き山に陽は落ちて 星は空をちりばめぬ~・・・(家路)」
 そして独り歩きの多い今、稜線を振り返りながら口ずさむのは
         「人みな花に酔うときも 残雪恋し 山に入り~・・・(坊がつる賛歌)」

どこかで心の在り方が微妙に変化しているに違いない。
山に対しても。
 


















        

テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

金峰山
 晴れた日の山頂からの雄大な眺望を期待して、奥秩父の金峰山へ。
この金峰山、 大正から昭和初期に田部重治氏とともに 奥秩父をこよなく愛した木暮理太郎氏は
その著「山の憶い出」に以下のように記している。

 「奥秩父には誇るに足る可く四つの勝地がある。 山では金峰山、高原では梓山村の戦場ヶ原、
渓谷では笛吹川の上流 東沢と西沢、森林では入川谷の奥なる真ノ沢と股ノ沢に至る大森林が
それである・・・・」(大正11年記)

 沢歩きをしない私は東沢と西沢へは入渓したことがないが、金峰山、戦場ヶ原、入川谷は かって
それぞれ歩いたことがある。
ただ そのうち十文字峠から梓山に至る戦場ヶ原のカラマツ林は 既に伐採され、一面 高原野菜の
畑に様変わりしてしまっていたが・・・。
 しかし、山は変わっていなかった。
                                   (写真はクリックして拡大してください)

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金峰山 五丈石      瑞牆山と八ヶ岳       富士山

 いまも甲武信岳から水師、国師ヶ岳を越え 金峰山に至る縦走路を汗する奥秩父好きの方が多い
ことと思うが、今日は自宅からの直接登山ゆえ 塩山から大弛峠まで走れる牧丘林道を利用、
大弛峠からピストンした。


「山行クロニクル No.46 」    金峰山     単独
’09.11.6(金) 浦和=中央道勝沼IC=牧丘林道=大弛峠~朝日峠~朝日岳~金峰山
            ~朝日岳~大弛峠=一之橋温泉(泊)

 立冬前日、まだ暗い朝5時 浦和発。
大弛峠まで走り上がり 装備を整え、8時10分 朝日峠への尾根道に分け入る。

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大弛峠            針葉樹林の登山道    朝日峠

 既に雲ひとつない青空、晩秋でも日差しが強い。
シラビソやトウヒ等の針葉樹に覆われた朝日峠を越え 朝日岳山頂で往く手と越し方を眺め 一服。

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朝日岳            富士山

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金峰山への尾根道と南アルプス            白峰三山          噴煙をあげる浅間山

 往く手 金峰山の五丈石、その奥に甲斐駒、仙丈、白峰三山、そのすぐ左に小さな鋭突の塩見、
さらに荒川三山と続く。
また 目を転ずると噴煙をあげる浅間、逆光ではあるが白のショートコートを纏った富士。
ここでこの眺望、早く金峰山へと心が急ぐ。

P1000299.jpg 鉄山分岐

 途中、鉄山への道を分け、鈍足の私でも11時少し前 山頂(2595m)に着いた。

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金峰山 山頂                        五丈石

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千代の吹き上げ      八ヶ岳と瑞牆山      好きな瑞牆山をズーム
    へのハイマツ帯

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白銀の北アルプス    南アルプス         富士山            国師ヶ岳への稜線
                                                   左奥に甲武信岳

 絶景である。八ヶ岳とその手前にカラマツの裾野を曳く私の好きな瑞牆山の岩峰が美しい。
また初夏のシャクナゲの咲く季節にでも・・・と誘われ、心が惑う。
三日前の寒波 その雪が消え蒼黒い陰影の南アルプス、振り返れば奥秩父 国師ヶ岳への濃緑の
稜線、その奥に甲武信岳が覗く。
 童心に帰り 山頂標識の傍らの岩畳に攀じ上りひとりポーズを撮る。

 一時間、飽かず峰々を眺めながら昼食。 かってのそれぞれの山行に想いを馳せる。
平日とて この間、登頂者は7~8組。皆、この眺望に充足しきった逞しい顔。汗が光っている。
やはり正規ルート 里宮平・富士見平或いは廻目平・金峰小屋からのパーティが多い。

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岩くぐり           肩の尾根          小川山のクライミング場

 同じ尾根を帰る。

帰途の尾根歩き 点描
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尾根の枯れ木群                      林床の苔 

P1000341.jpg 大ナギ 

P1000343.jpg 樹間から小川山の岩場を覗く

 大弛峠からの往復とはいえ、やはり金峰山そのものは素晴らしい山であった。
十二分の満足感を胸に 明日はいままで登り残していた乾徳山へ・・・。
麓の笛吹温泉郷の南にある一之橋温泉に宿をとった。
                                      (写真はクリックして拡大してください)








 






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